マリンスキー劇場近く、モイカ川沿い(モイカ河岸通り94番地)にあるユスーポフ宮殿、旧ユスーポフ公爵邸です。この建物は18世紀末に建てられ、1830年にニコライ・ボリソビッチ・ユスーポフ公爵の所有となりました。
マリンスキー劇場近く、モイカ川沿い(モイカ河岸通り94番地)にあるユスーポフ宮殿、旧ユスーポフ公爵邸です。この建物は18世紀末に建てられ、1830年にニコライ・ボリソビッチ・ユスーポフ公爵の所有となりました。
この建物とユスーポフ公爵の名が有名なのは、おそらくラスプーチン殺害に関係があるからでしょう。帝政ロシア末期、フェリクス・ユスーポフ公爵は数人の仲間と一緒にラスプーチンを自宅であるこのユスーポフ宮殿へ呼び殺害しました。ラスプーチンが殺された部屋はロウ人形と共に公開されていますが、わたしが行ったときは残念ながら修復中。あきらめきれず写真集で写真だけ見ましたが、暗いいかにも怪しげな雰囲気の漂う、天井の低い部屋でした。
宮殿の内部にはいくつもの客間やダンスホール、バンケットホール、ギャラリー、私設劇場などがあって、とても豪華でした。これは私設劇場の写真です。(2002年10月撮影)
ところで、フェリクス・ユスーポフ公爵は日本人(の女性?)にとってはもうひとつ、漫画「オルフェウスの窓」の登場人物レオニード・ユスーポフ侯のモデルとして有名だと思います。おそらくロシアに関わりのある、ある世代の人のほとんどが、一度は「オルフェウスの窓」を読んでサンクトペテルブルグの街に思いをはせたはず。実在のフェリクス・ユスーポフ公爵は、ニコライ二世の姪と結婚してラスプーチン殺害に関与しましたが、皇帝の退位後自殺した漫画のユスーポフ侯とは異なり、革命勃発後亡命して1967年まで生きています。(エッセイ“ロシア日記”「『オルフェウスの窓』の跡を追って」もご覧ください)